GRADEアプローチとは、エビデンスプロファイル（要約）を作成し、根拠に基づく推奨を作成するための一連のプロセスのことである。
推奨を作成する際にバランスのとれた見解を得るためには、臨床医、方法論学者、一般医、患者代表者、および経験を積んだガイドライン作成者を含む、幅広い分野を代表する人々を寄せ集めた集学的パネルを結集し、推奨に関する合意を達成するための適切なグループプロセスに従う必要がある。
ガイドラインパネルまたは推奨を作成するその他のグループがGRADEアプローチに従うことを決めた場合、推奨のための次のステップを踏むことを勧める。
ガイドラインパネル、または医療の推奨を作成するその他のグループの場合、エビデンスの質と推奨の強さをグレーディングするためのGRADEアプローチには次のステップが含まれる（網掛けボックス内の事項はシステマティックレビューの著者に適用される。下記参照）。
- 推奨において回答すべきマネジメント疑問を設定する。
- 各ヘルスケアクエスチョンについて、重要なアウトカムを全て特定する。
- 相対的なアウトカムの重要性を判断する。
- 全ての関連エビデンスを、できればエビデンスプロファイル内にまとめる。
- 各アウトカムについてエビデンスの質をグレーディングする。
- アウトカム全般にわたる全体的なエビデンスの質を決定する。
- 管理選択肢とアウトカムに関連した根底にある価値観や好みについての判断を含める。
- 望ましい効果と望ましくない効果のバランスを決定する。
- 正味の利益とコストのバランスを決定する。
- 推奨の強さをグレーディングする。
- 推奨を作成する。
- 実行・評価する。
| システマティックレビューの著者の場合 |
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システマティックレビューには医療に関する推奨を含めるべきではない。そのため、エビデンスの質をグレーディングするためのGRADEアプローチは、システマティックレビューを完成させる間で個別アウトカムのエビデンスの質をグレーディングした時点で終了することになる。ただし、システマティックレビューの著者以外の人たち（例、ガイドラインパネル）は、後続のステップを完了する必要がある。 |